タットの徒然日記

宮古島の人間なら１００％知ってますが
宮古島にはオトーリというお酒の飲み方があります。結構、有名なので本土の人も知っている人がいるかもしれません。
なので今更説明するのもアレかとは思いますが、オトーリについて。
まずミンナで飲んでいると、誰かが『そろそろオトーリ回せよ』なんてことを言い出します。
すると誰か１人が親になり、自分のコップにお酒（割った泡盛が普通）を注いで口上（こうじょう）を言います。
口上ってのは挨拶みたいなモンです。
なんでも良いんですが
『今日もミンナで楽しく飲みたいです、オトーリ回しま〜す』
てなコトを言って、拍手をもらい注いだお酒を一気飲みします。
んでそのコップにお酒を注いで隣の人に渡して『よろしくお願いします』てなコトを言って飲んで貰います。
そしてコップを返してもらうと
それをその隣の人、その隣の人と繰り返して１周すると
誰か隣の人にそのコップに少しだけ注いで貰い
『オトーリありがとうございました、次は誰々さんに繋ぎます』
と挨拶をして新たな親を指名して、またその親から口上を聞いてまたミンナで飲むと言う飲み方です。
(恐ろしいことに、これがエンドレスに続きます。
全員が親をしても終わりません。
親も２回目３回目と回ってきます)
オイラも宮古島歴（？）が長いので当然オトーリは知ってました。
ですが最近知った細かいルールがあります。
たとえば、口上を言ったあとどちらの隣の人にコップを渡すかですが
これは年長者の方に渡すのが普通らしいです。
もしくは、その場の最上位者に早く回る方向で回すそうです。
（右回りが大漁周り、左回りが豊作周りという意見もありますが、
どちらかと言えば年長者を優先するそうです）
それと、１周して繋ぐ前には誰かに注いで貰うんですが
この時にはあまり一杯注ぐのはマナー違反らしいです。
両方ともまるっきり知らないルールでした。
色々勉強ですな。
オトーリ、強制的に飲まされるのでキツイと言えばキツイですが
全員と話す機会を持つという意味では良い飲み方です。
なんですが、たま〜に２人で飲んでいるのに『オトーリ回せ』と言われる時があります。
それは本当にキツイです。『そこまでして飲んで、何が楽しいの？』と聞いたら『狭い島で何もないから』と応えられたことがあります。
なんでもかんでも島のせいにすんなよって話ですわ。